2021年 緑苑祭ふりかえり 11/2-3

活動レポート
日程の変更
もとはと言えば、日程は9/18-19でした。それがコロナ禍による緊急事態宣言により11/2-3に延期。中止でもオンライン実施でもなく、日程を延期できたのは、卒業生の9割以上が内部進学する大学附属校ならではです。そうはいっても何もかも2019以前と同じ、というわけにはいかず、
・一般来場者はナシ
・保護者の来場は3年保護者のみ
・開会式閉会式は3年のみ体育館、1,2年は各教室で中継
・後夜祭は3年生(の希望者)のみ参加。1,2年生は帰宅後アーカイブ視聴
といった条件で行われました。
 
 
YouTubeライブ中継
昨年度の緑苑祭で後夜祭を生配信するために、たくさんの在校生に音楽部YouTubeチャンネルのチャンネル登録をお願いしました。チャンネル登録者数が1000人を超えるとモバイル配信が可能になるからです。
 
(昨年度は様々な理由があって、結局モバイル配信は行いませんでした。その時に行った、複数カメラ、スイッチャー、配信ソフトOBS等を用いたライブ配信で、たくさんの知識が得られました。加えて、10/27の体育祭配信に携わった時に「PCでライブ配信予約をしてもモバイル配信はできない=モバイルを用いて配信予約をしないとモバイル配信できない」といったことなども分かり、理解が進みました。)
 
配信用URLは緑苑祭全体の特設サイトに掲載してもらったり、部員を通じて保護者に伝えてもらったり、顧問を通じてOBOGに知らされたり、といった形でできる限り多くの人に見てもらおうと努めました。実際のところは同時視聴者数は十数名~二十数名程度でしたが。前回の部内発表会あたりで気づいたのですが――今まではSONY MDR-SV1やZoom Q4などで音と映像を収録、それをデータを吸い出してYouTubeに掲載し、部員に還元するという作業をしてきました。しかし、モバイル配信が可能になると、YouTubeで限定公開配信することで、手持ちのストレージを圧迫することなくしかもダイレクトにYouTubeに掲載が可能になり、こりゃいいやという感じです。(ただし高画質高音質の動画を手元に残せないですが。)
 
今回は2日目からはYouTubeで中継しつつ、コメント欄でバンド紹介をしたり部活動の普段の様子をちょこちょこと投稿したりしており、視聴者の方がどのように受け止めたのか知りませんが、現場でライブを見るのとは異なる楽しみ方として受け止めてもらえたらと思います。
 
 
3年生の「ラストライブ」となる2日目体育館公演でもこんなもん。平均総再生時間を見るに、ご家族が「うちの子」だけを見ていた、という感じでしょうか。
 
 
(ほぼ)自前の機材による実施
顧問になってからというもの、長らく旧MusicForce、現オルフェウスさんに機材レンタルやPAをお願いしてきました。その後、PAはコーチにお願いするようになりましたが、機材から結線から業者任せのところがありました。それが、ここ2~3年かけて機材を買いそろえ、今年度はほとんど自前の機材で体育館のライブを実施することになりました。
 
外音のメインは、
・SRスピーカー→JBL JRX225(2基×2)
・パワーアンプ→YAMAHA PX3
という仕様です。

部で賄いきれないマルチケーブルと一部のケーブルについては、いつもお世話になっているスタジオリバイバルさんからレンタルし、設営日にはハウスチューニングをお願いしました。(そして、サービスで本番2日目の体育館設営にも駆けつけてくれました!)  
 
当日のPAについては、どうしても知識と経験がものを言うために、良い音を追求するならコーチ(もしくは業者)にお願いせざるを得ないのですが、長い年月をかけて少しずつ前進してきたので、「完全なる自立」を目指してレベルアップしていきたいと思います。
 
 
綱渡りの設営
2019年までの緑苑祭もそうでしたが、今年度も多くの機材を運んで体育館と視聴覚室を行き来し、大急ぎで結線をする――ということを短時間で行いました。
 
今年度で言うと、
月→体育館ステージに設営~リハ
火→体育館で演奏スタート~25分で体育館完パケ~15分で視聴覚室へ機材引っ越し~20分で視聴覚室設営~ライブ
祝→視聴覚室で演奏スタート~25分で体育館へ機材引っ越し~25分で体育館設営~ライブ
という感じです。
 
コロナ禍によって設営経験の乏しい3学年が力を合わせて行いました。やっぱり設営で時間を押してしまったところはあったのですが、ライブそのもののタイムテーブルを余裕をもって組んであったために「誰かが出られない」とか「誰かが曲を削らなければいけない」ということにはなりませんでした。それだけで大成功です。
 
 
綱渡りの大会参加
緑苑祭の日程変更に伴い、SLYL!MEの出演するMusic Days Finalと緑苑祭2日目が完全にバッティングしてしまいました。SLYL!MEはメンバー6人中3人がバンドを掛けもちしており、つまりは3バンドが影響を受けることになります。そこら辺のことは、緑苑祭の出演日を1日目に代えたり、ヘルプメンバーを立てたり――といったことを自分たちで調整していました。
 
Music Days Finalはお昼から横浜の会場で行われており、なんとか後夜祭にメンバーが間に合うようにと無理をいって出演順を1番にしてもらいました。それでも学校に戻ってくる時には人身事故で電車が遅れるなどして、本当に後夜祭ギリギリにメンバーが駆け込んでくる事態になりました。間に合って本当によかった!
 
 
襷を繋ぐ
昨年、「リアル緑苑祭」をスキップしてしまったがために、今年はとにかく顧問がたいがいの段取りをつける「緑苑祭ライブ」となりました。
 
もとより顧問は「一つずつ計画的に事を進める」ということが苦手です。(部員には「部活で段取りする力を付けるのだ!」などと言っておりますが!)それでも、これまでやれてきたのは、部員から「〇〇ってどうなってますか?」「そういえばそんなことがあったね!じゃあ、***とか###とかと調整しつつ、計画しておいてもらえる?」なんていうやり取りができたからです。それが今年は、「段取りを付けなければいけないこと」を顧問自ら見つけながら、(ほぼ)全部の指示出しをしなければいけませんでした。
 
加えて、(緑苑祭日程が延期になったがために)体育祭と日程が近く、その体育祭の方ではライブ配信担当としてバタバタしており、それと同時進行なのもタイヘンでした。
 
もちろん3年生は1年生の時に「リアル緑苑祭」を体験しているものの、その時には上級生にぜーんぶおぜん立てをしてもらって「お客さん」状態で臨んでいました。ですので、過去の3年生ほど頼りにならないのも無理ありません。
 
大昔にある部員から「先生は生徒が失敗しないように先回りをするせいで、かえって活動に柔軟性がもてなくなっている」という主旨の指摘をされたことがあります。そうした指摘を受けたことについては今でも常に心に留めていることです。今年度の緑苑祭にあたっても「せっかくの機会だから『転ばぬ先の杖』を用意しないで、いっぱい失敗してもらって、ここから積み上げていけばよいのではないか」と考えました。ただ、3年生にとっては最初で最後の「3年生の緑苑祭」――しかもコロナ禍によって昨年の活動の大半を奪われてしまった世代です。音が満足に出なかったり、演奏曲を削ったりすることになっては、やっぱり可哀想。そういうわけで、あまり教育的とは言えませんが、いろんなことを顧問がやってあげた、そんな緑苑祭でした。
 
そういえば今年度の緑苑祭のテーマは「襷」。例年テーマを決めつつも、あんまり行事全体がテーマを意識している風が無いのが、本校の文化祭の弱いところです。しかし今年度は、「緑苑祭を知らない58期59期に緑苑祭を見せてあげよう」という思いがそこかしこにあり、音楽部のライブもまたその精神で1,2年生に襷を繋げることができたのではないかと思います。
 
 

 

 
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました