2022年 「中杉音楽部」とはプラットフォームである 3/9

57期生の卒業式が挙行された今日、標題のことについて改めて気づいたことがあるので、したためておきます。

音楽部には小汚いダッフィーがいます。
我らが根城・第2音楽室の鍵 と
物置き兼活動場所・部室の鍵 を
首に括った全長30cmを超える?「キーホルダー」です。
50期〜51期あたりが持ち込んだように記憶していますから、かれこれ7〜8年は居ることになります。なぜヌイグルミがキーホルダーなのかと言うと、「大きなものに鍵をつけておけば、きっと失くさないから」に他なりません。教室の鍵というのは紛失しがちです。太古の昔には合鍵を作った極悪人もいたと聞いています。これだけキーホルダーが大きければ、そうそう失くすまいし、持ち出すまいーーと思うのですが、それでも文化祭や合同ライブなどでわちゃわちゃしていると、「ダッフィーが居ません!!」なんてことが起こるので、不思議なものです。
さて、卒業式を迎えたこの日、3年生部員が教員室に来てダッフィーを貸せと言うのです。「やっぱり思い出のダッフィーと写真を撮っておかないと」って言うんです。おいおい、顧問とは写真を撮らないのに、ダッフィーとは撮るのかよ。ずいぶんと寂しいじゃないかーーと、いささかムッとしました。しかし、すぐに思い直しました。部活動において、顧問が眼中に無いなんて、大変けっこうなことじゃないか、と。
このコロナ禍で、部活もたくさんのイベントが中止になったり形を変えたりしました。部員同士で引き継いできたことが、うまく引き継がれなくなり、どうしても顧問主導で行わなければならない場面が生じています。そのたびに「これは部員がやりたいことなのだろうか?顧問がやらせたいだけなのでは?」と自問自答しておりました。
しかし、今日彼らのとった行動は、部活動が顧問のやらせていたことではなく、ダッフィーが象徴する第2音楽室で行われていたことを表していました。そう、中杉音楽部は顧問の指導力でさまざまなクリエイティブを成し遂げてきたのではなく、部員らがあの部屋で成し遂げてきたのです。(しかも、彼らは長い活動停止期間の間、大好きな第2音楽室から締め出されていたのです!)
考えてみれば、私はいつだって部員の活動を遠巻きに(?)、「いいなあ、楽しそうだなあ」と思いながら眺めています。昨夏も、パート練習が終わった後の視聴覚室で、3年生が熱心にテーマソングのレコーディングやMV撮影の打ち合わせをしていました。顧問はすぐ目の前にいるのに、意見を求めようなんていう素振りは微塵も見せず、実に熱心に、そして楽しそうに…。そう、いつだって部員は40後半に差しかかったオッサンなど眼中に無く、「中杉音楽部」というプラットフォームを通じて活動をしているのです。(だからこそ、昨夏はMV撮影スタッフに加えてもらえて、とっても楽しかった!笑)
さて、ウチの部員は、ほとんどこのブログを見ていないので、独り言のように呟くのですがーー毎年卒業に寄せて顧問が伝えたいのは一つだけです。「惰性で音楽を続けて、何かを頑張っている気になるな」です。57期の皆さんが、新たなフィールドで新たな挑戦をし、新たな活躍ができるよう、顧問は小汚いダッフィーと遠くから応援しております。
卒業おめでとう!!

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